列車〜What’s fuck men? It is a Mountain running to the absurdist of absurdities.
──「マルドロールの歌」的デペイズマン散文。ご堪能あれ。8-)
青い心──DEATH.
19XX年、秋の終わり。やや早い日暮れ時。私が乗り込んだ列車の名は「法に逆らう者」だった。
行き先には、「未来」「幸せ」と書かれていた。
──私は、いつ降りたのだろうか。自ら降りたのか。それとも切符を持たないという理由で、無理に降ろされたのか。
20XX年のいまも、あの列車は走り続けている。名前は「法に逆らう者」。行き先は「未来」「幸せ」。
だが、線路はもう残り少ない。絶えず走りながら、絶対に終点に着かない。アキレウスと亀の寓話のように。
腐った果物──TONGUE.
元素の炸裂。結合された質量が、自らの存在に耐えられなくなる瞬間。
永遠の時のなかで。無限の領域のなかで。混沌に回帰し、自己自身を破壊する。
──それは自滅。唯一正しい言葉。
炸裂した存在は、あたかも初めから存在しなかったかのように消滅する。なぜなら、それらには名前がないからだ。
労働──PLEASURE.
車のタイヤ交換、バイクのオイル交換。
ボルトを締める方向を誤れば、いずれは折れる。無理に力をかければ、壊れる。
火遊びする子供を見れば、火事を予見する。漏れたガスに火花が散れば、爆発する。
──危険を察知する。世界のバランスが崩れたとき、宇宙は崩壊し、混沌に帰る。
CANON──勃起.
「祭り」「祝福」──その言葉を見るたび、私は精神のS極とN極が反発しあうような感覚に襲われる。
ゴルゴンの首を見た人間が石になるように、私は聞く。人間の口からあふれる言葉を。
そして見る。言葉を発する口の奥に潜む心を。
──乳首が先頭を切って、質量界に偽りの楽園を築き、全地を惑わす。
呼吸せよ。呼吸せよ。それが、生きている唯一の証だから。
予告──NOTHING.
生ける者すべての上に、重くのしかかるもの──死。
死は見えないが、空気のように満ちている。誰も逃れられない。
神楽を奏で、円満に笑う者たち。「未来」「幸福」「夢」「子孫」「繁栄」と声高に叫ぶ者たち。
だがそれらは、乙女の尻の穴に銀の網糸を巡らせる幻──やがて霞となって消える。
これぞアタノールの錬金術列車。恥をかなぐり捨てた高校生の行き先。──アーメン。
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