「 月別アーカイブ:2018年10月 」 一覧

谷崎潤一郎【卍】(まんじ)あらすじ・感想〜朦朧とした意識で見る愛しい女の残酷

2018/10/20  

谷崎先生40代頃の傑作「卍」(まんじ)は、例によってひらがなを多用し句読点を省いた語り口の文体だが、女性の関西弁による告白の形をとっている。初めからずるずると引き込まれてしまい止められなくなるが、後半 ...

谷崎潤一郎【蘆刈】(あしかり)〜十五夜の月見の晩に出会った男の語った源氏風の恋物語

2018/10/18  

谷崎潤一郎氏のそこそこ短い小説「蘆刈」のあらすじと簡単な感想を述べる。 あらすじ そもそも洒落た題名の意味が現代人にはよくわからないであろう;話の中で主人公が蘆のたくさん生えた川の中の洲に佇んで月を眺 ...

谷崎潤一郎訳【源氏物語】「夕顔」〜愛人を取り殺した魔物が出る話

2018/10/16  

原文の魅力 ”原文”の持つ魅力というものに取り憑かれ、ここのところ日本文学にハマっている。谷崎潤一郎がその生涯3回目の現代語訳を試みた『源氏物語』は、谷崎氏の訳を原文で読むことができる;原文の原文、『 ...

【泉鏡花】「多神教」〜恐るべき神道キャラクター総登場

2018/10/08  

昭和2年発表の比較的新しい戯曲「多神教」は、文体は明治の作品と同じく難しいが、解読すれば気違い染みた面白さの怪異な内容である。 登場人物が神社の神主や姫神や烏天狗などであるため、呪いの5寸釘の藁人形な ...

【泉鏡花】「龍潭譚」(りゅうたんだん)〜謎の羽虫が飛び交う野道

2018/10/07  

「龍潭譚」(りゅうたんだん)は明治29年発表の短編小説;かの澁澤龍彦も三島由紀夫との対談で、鏡花を初めて読んだのがこれだったと語っている。 ●参考記事→澁澤龍彦【三島由紀夫おぼえがき】中公文庫版〜レビ ...

【泉鏡花】「山吹」〜人形使を鞭打つ家出不倫の若妻

2018/10/06  

大正12年6月発表の戯曲「山吹」は三島由紀夫と澁澤龍彦が対談で絶賛しているため、鏡花作品中でもその名はよく知られていると思う。この時代に書かれたとは思えないサド・マゾヒズム的テーマを扱った内容でもあり ...

【谷崎潤一郎】「細雪」(ささめゆき)〜遅すぎる婚活・昭和初期バージョン

2018/10/03  

この作品は谷崎先生が第2次世界大戦中、戦火を逃れながらひたすら書き綴った長編小説の名作。中央公論に掲載されわずか2回で軍部の干渉に遭い発表中止さるるも、先生は作品を書き続けた。 幸子のモデルは谷崎松子 ...

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