2019-04

天文学

【古代音楽論集】プトレマイオス「ハルモニア論」〜西洋古典叢書より紹介

西洋古典叢書京都大学出版会が出している西洋古典叢書シリーズにある「古代音楽論集」には、アリストクセノスの「ハルモニア原論」およびプトレマイオスの「ハルモニア論」が収録されている。価格は新品で3600円。一般の人が読んでもさっぱり面白くないし...
文明

【ストーン・ヘンジ】「巨石文明の謎を解く」アルケミスト叢書〜紹介

大阪の創元社はポー全集などの創元推理文庫の東京創元社とは別で、アルケミスト叢書なる子供っぽい絵本を出しており、ペーズ数も少なくあっという間に読み終えることができる。「ストーン・ヘンジ 巨石文明の謎を解く」はわずか50ページの小さめの本であり...
小説

【マルキ・ド・サド】「新ジュスティーヌ」澁澤龍彦訳〜紹介と感想

河出文庫版「新ジュスティーヌ」は手軽にサドの世界に足を踏み込む格好の入門書である。サド侯爵の小説は長ったらしいものが多いし、お決まりの道徳論説や無神論哲学が何度も繰り返されるため、一般の読者は何も無理して全訳を読まなくても十分であろう。サド...
哲学

【ブッダ・神々との対話(サンユッタ・ニカーヤⅠ)】中村元訳〜内容紹介と感想(2)

岩波文庫の中村元訳シリーズのレビュー:これらはどこの図書館の一般棚にも置いてある身近な本だけれども、ひとたび読み方を誤ると諸刃の剣と化す。つまり真理、救済へ導く代わりに破滅へ誘うのである。破滅とはすなわち自殺である。思春期からサラリーマン時...
哲学

【チベットの死者の書】川崎信定訳・第1巻第2章「チョエニ・バルドゥ」第1日目

『チベットの死者の書』抜きにしてチベット仏教は語れない;川崎信定先生の詳細な註解と解説のついたちくま学芸文庫の原典訳を参照しながら、第1巻の第二章の「チョエニ・バルドゥ」の第一日目の内容について考えたい。曼荼羅この本には3種類の”バルドゥ”...
日常

【麺屋奏(めんやかなで)】再度「豚そば」直球批評〜ジロリアンなら食すべし!

いつも「豚そば」だいぶ久しぶりに大崎市古川台町にある二郎インスパイア系のらーめん屋さん「麺屋奏」さんにおじゃましてきた;食べるのはいつも「豚そば」である。上の写真は少し左にずれてしまっているが、今回はブログにあげるつもりはなく食べることに集...
エッセー

【LIVE】「ライブ」〜”現在進行形”について

今回の記事は異常気象のなか遅ればせながら訪れた東北の春の夕べ、安いウィスキーを飲みながらとりとめもなく思ったところを綴るだけである。よって興味のない方は速攻ページを閉じるか他へジャンプして、無駄なパケット料金を節約すべきである。"GOD L...
天文学

【TETRABIBLOS】「テトラビブロス」プトレマイオスの哲学的占星術書〜紹介と感想

『アルマゲスト』『地理学』などの大著で知られるアレクサンドリアの天文学者、クラウディオス・プトレマイオスの古代占星術書『テトラビブロス』の紹介と感想。●関連→プトレマイオス【アルマゲスト】日本語訳・恒星社厚生閣〜レビュー【プトレマイオス地理...
哲学

【buddhism】「仏教」の生んだ誤解と原初の主要な教義についての論考〜『サンユッタ・ニカーヤ』より(1)

*本記事は中村元氏の訳本・岩波文庫『ブッダ・神々との対話』(サンユッタ・ニカーヤⅠ)に依っている。誤解日本の片田舎に生まれた筆者の例もそうであるが、仏教はまずもって最初に心に触れてくる教えである。どのようなものかというと、人が死ぬとお寺の坊...
小説

マルキ・ド・サド【ソドム120日】青土社・佐藤晴夫訳〜レビュー・感想

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの『イギリス人』一般普及向けガリマール版の序文から、まず以下を抜粋する(澁澤龍彦訳);「私は、彼らがたまには彼らの地獄の安全弁を吹っ飛ばしてしまったほうがいいと思う。せめて言葉の力で、彼らのプリニウスや...