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アルブレヒト・デューラー『芝』『野うさぎ』レビュー|雑草と小動物に宿る自然の力

アルブレヒト・デューラーの自然への眼差しドイツ・ルネサンスの巨匠、アルブレヒト・デューラー(Albrecht Dürer)が描いた2点の水彩画──「芝(The Large Piece of Turf)」と「野うさぎ(Young Hare)」...
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鐘の音に導かれて――ミレーとダリ、ふたつの《晩鐘》の黙想

祈りの時を描く:ミレー《晩鐘》とダリの再構築まずはこちらの作品をご覧いただきたい。ジャン・フランソワ・ミレー(1814–1875)による代表作《晩鐘》である。静かな祈り:ミレー《晩鐘》の魅力一日の労働を終えた夫婦が、夕暮れ時の畑で立ち止まり...
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【ルーカス・クラナッハ】「ユディト」「パリスの審判」〜澁澤龍彦流に鑑賞してみる

「パリスの審判」クラナッハは澁澤龍彦の本「エロティシズム」の巻頭口絵にも載っている、氏の大のお気に入りの画家。その絵は「パリスの審判」である。「パリスの審判」1530年澁澤龍彦氏によれば、クラナッハのこの絵に描かれた美女の裸こそ、現代のエロ...
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【ゴヤ】闘牛士・巨人・マハたち〜力強い狂気・エロスに満ちた画家と作品

画家フランシスコ・デ・ゴヤ(スペイン、1746-1828)の絵画作品をレビュー・紹介。アイキャッチ画像は「気狂い病院」(油彩画、1819年)。自画像ゴヤの絵には何から何まで黒いエロスに取り憑かれた、凄まじい狂気が漲っている。1815年の自画...
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【アルブレヒト・デューラー】「メランコリア」「犀の絵」「自画像」ほかユニーク版画・絵画まとめ

上は「東方3博士の礼拝」(1504年)。キリストの誕生を占星術で知った賢者たちが、馬小屋で生まれた神の子を拝みに遠方から訪れる。メランコリアデューラーは1471年現ドイツ国家ニュールンベルクに生まれた。この画家を知ったのは澁澤龍彦の本でメラ...
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【エドヴァルド・ムンク】「叫び」〜総合失調症画家の渾身の傑作

「叫び」「叫び」はエドヴァルド・ムンク(ノルウェー、1863ー1944)の代表的作品である。油彩、パステル、リトグラフ、テンペラなど5バージョンで描かれており、1893年から1910年にかけて制作された。「叫び」1893年(油彩)出会い私は...
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【ルネサンス画家】ヒエロニムス・ボッシュ、ピエロ・ディ・コジモ作品比較・共通点など

今回は二人のルネサンス期の画家について書こうと思う。「シモネッタ・ヴェスプッチの肖像」上の絵はピエロ・ディ・コジモ(1462ー1521・イタリア)の「シモネッタ・ヴェスプッチの肖像」である。私がこの絵をはじめて見たのは澁澤龍彦の「幻想の肖像...