床屋って何だろう?
「床屋へ行く」という表現、実は江戸時代にあった「床店(とこみせ)」が語源です。現代では頭髪を整える場所を指しますが、その言葉が古くから続いているとは、意外に思う人も多いかもしれません。
「髪を切る」と言うのが正確ですが、「頭を切る」なんて言うと冗談になってしまいますね。フォーマルに言えば「理髪に行く」「調髪に行く」が正しい言い方です。
床屋と美容室の違い
「床屋」と「美容室」は、サービス内容や雰囲気が少し異なります。床屋では、髪を切るだけでなく、顔そりや肩たたき、シャンプーまでセットになっていることが一般的。ゆったりとした時間を過ごせますが、仕上がりが必ずしも「お洒落」になるとは限りません。
一方で美容室は、カミソリが使えないという法律上の制約があります。その代わり、デザイン重視のカットやカラーに強く、ヘッドスパなどのメニューも充実しています。トータルで“見た目”を重視する人に向いています。
千円カットのメリット・デメリット
そんな中でも特異な存在が「1000円カット」です。価格も時間もミニマムで、シンプルなカットだけに特化しています。おおよそ10分〜15分で終了し、時間のない人にはぴったり。
ただし、シャンプーや顔そりといったサービスは省略されており、カット後に髪を洗ってもらえないのが難点。タオルで拭くだけ、もしくは掃除機や刷毛で髪を払うだけのケースが多く、帰宅後すぐシャワーを浴びるのがおすすめです。
また、昨今は消費税の影響で「1000円」と看板にあっても実際は1100円前後することが多くなっています。
ちょっとリッチな「2000円床屋」
1000円カットよりも少しサービスを加えた「2000円床屋」というジャンルもあります。こちらはシャンプーや顔そりが付き、店によっては肩たたきもサービスに含まれています。
1000円に数百円足すだけで、しっかりとした仕上がりと清潔感を得られるので、コストパフォーマンスはなかなかのもの。「高級床屋に行くほどでもないけど、最低限の快適さは欲しい」そんな人に最適です。
いい店を選ぶには?
千円・二千円カットの魅力は、なんと言っても「早い・安い」。ただし、仕上がりに過度な期待は禁物です。価格に見合った時間と対応になるので、細かい注文をしたいなら美容室や老舗の理容室を選ぶべきです。
とはいえ、低価格ながら技術の高い店もあります。そんな“当たり店”を見つけたら、常連になるのが吉。逆に、外れを引くと坊主にするしかないことも……(苦笑)。
オーダーのコツ
口頭で細かく説明するのが苦手なら、スマホに好みの髪型の写真を保存しておいて、施術前に「こんな感じで」と見せるのが一番スムーズ。言葉で伝えるより確実です。
施術中は無理に会話しなくてもOK。短時間なので無言でも気まずくなりません。そして仕上がりを確認されたとき、明らかな失敗でなければ「OK」で済ませましょう。それが千円クオリティというものです。
最後に「ありがとうございました」と言われたら、こちらも「お世話になりました」と返すのがマナー。安い料金でも、感謝の気持ちは忘れずに。
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