【スターウォーズEP6感想】ジェダイの帰還――父と子の物語が、銀河を救う
『スター・ウォーズ』シリーズ第6回目。今回は旧三部作の完結編『エピソード6/ジェダイの帰還』を取り上げる。
公開は1983年。当時は『E.T.』『グレムリン』『ブレードランナー』など、SFとファンタジーが融合した時代。“可愛いクリーチャー系”が流行していたこともあり、本作にもイウォーク族という印象的な存在が登場する。
スターウォーズが“神話”から“お祭り”へと変化しつつある分岐点。シリーズの「一つの終わり」として、心に残る名場面が詰まっている。
▶ 全エピソードまとめはこちら:【スターウォーズ】全シリーズとスピンオフまとめ
物語はジャバ・ザ・ハットの宮殿から始まる
炭素凍結され、タトゥイーンのギャング“ジャバ・ザ・ハット”の装飾品となっていたハン・ソロ。彼を救うため、レイア、ランド、ルークらが潜入作戦を展開。
そして、ついにルークが登場。すでにジェダイ騎士としての風格を備え、フォースを自在に操る姿に成長を感じる。
壮絶な処刑シーンの直前に逆転、ジャバを撃破し、ミレニアム・ファルコンで脱出。そしてルークは再び、ダゴバのヨーダの元へ向かう。
ヨーダの死と“もうひとりのスカイウォーカー”
ヨーダは900年の生涯を終えようとしていた。臨終の際、ルークに「もうひとりスカイウォーカーがいる」と告げて他界。
その“もうひとり”とは、レイアだった。フォースの資質を持つ彼女こそ、ルークの双子の妹。ルークは運命を背負い、父ベイダーとの直接対決に向かう。
シールド破壊作戦とイウォーク族
一方、帝国の新たなデス・スターは完成間近。だが外側には強力なシールドがあり、それを解除しなければ破壊は不可能。
反乱軍は森の月エンドアに突入。ここで出会うのが小さな原住民イウォーク族。彼らは原始的ながら勇敢で、反乱軍と共に帝国軍に立ち向かう。
父と子の決断――ルーク vs ベイダー
デス・スター内部では、シス皇帝がルークをダークサイドへと引きずり込もうとしていた。ルークは怒りに駆られて父と剣を交えるが、最終的に剣を捨てて拒絶。
皇帝は電撃でルークを葬ろうとする──しかし、ベイダーはついに目を覚ます。
父アナキン・スカイウォーカーとしての最後の行動。皇帝を抱えて奈落へと落ち、銀河に平和をもたらす。その代償として、彼自身も命を落とす。
ジェダイの帰還、そして銀河の夜明け
ハンたちはシールドを破壊し、ルークは父を看取った。反乱軍はデス・スターの中枢を攻撃し、銀河帝国は崩壊。
ルークは焚き火のそばで静かに父を弔い、オビ=ワン、ヨーダ、アナキンの霊と再会する。
祝宴の中、シリーズは静かに、しかし希望に満ちた形で幕を閉じる。
まとめ:神話から祝祭へ――最後の“スター・ウォーズ”らしさ
『ジェダイの帰還』は、父と子の和解、正義と誘惑の対立、そして“受け継がれる力”を描いた名作だ。
イウォーク族などファミリー向け要素もあり、シリーズの中でももっとも多様な魅力を持った1作。神話的壮大さとユーモアが両立した、旧三部作の締めくくりにふさわしい内容だろう。
▶ 次作:EP7「フォースの覚醒」レビュー
▶ 本作はAmazonでも配信中
コメント