【眠り】についての寓話〜永遠に続く夢
眠りたいという気持ち
映画やテレビ番組を「夢」としてみよう。人々はそれらをずっと見ていたい、あるいは見続けられると思っている。だが、いつか誰かがこう言う。「起きろ、仕事の時間だ」と。
それはまさに眠りの構造に似ている。夢の中にいたいという欲求。しかし、誰しも目覚めの時を迎える。いまの世界では、ほとんどすべての人が、まだその夢の中にいるようだ。誰も目を覚まそうとはしない。
目覚めの義務
やがて強制的に目覚めざるを得ない時が来る。学校や仕事といった“義務”が人を叩き起こす。
この“義務”は親か、雇用主か、あるいはもっと漠然とした社会の力かもしれない。いずれにせよ、誰かが目覚めを命じる瞬間は必ず訪れる。
目覚め方の選択肢
真面目な者は自分で起きる。早起きして余裕を持つ者、時間ぴったりに起きる者、ギリギリに飛び起きる者――様々だ。
最もまずいのは、目覚ましの音を無視し、誰かに叩き起こされるまで眠り続ける者。あるいは、起きるつもりすらない者。
この寓話では、全人類が「叩き起こされる」時が来る。永遠に眠り続けることは、幻想にすぎない。
夢のような映画
たとえば映画『スター・ウォーズ』。これは夢の産物である。宇宙船がワープし、遠い銀河に超文明が存在し、光の剣をもった戦士が戦う。
シリーズは1970年代に始まり、最終章となる第9作が2019年のクリスマスに公開された。
筆者も例外ではない。この夢を愛してきた。エピソード1以降はすべて劇場で鑑賞し、スピンオフ含めて動画も所有している。
いつまでも寝ていたい
しかし、目が覚めてしまった。
“少年ジャンプ”に夢中だった中高生時代。夜ごとにプレイしたネットゲーム。変化は突然訪れる。
中学生の頃、陰毛が生えた日を思い出す。それは成長の兆しだった。同じように、人には「目覚める」タイミングがある。
ほとんどの映画は、夢のように非現実的だ。テレビ番組もまた。番組表も映画の公開予定も、永遠に続くように錯覚する。
だがそれはすべて、「夢の続き」にすぎない。
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