【旧約聖書】呪いの言葉まとめ(1)〜『詩篇』『箴言』『申命記』から選抜
今回扱う「聖書」とは、いわゆるキリスト教における旧約聖書を指している。ウィリアム・ブレイクがその作品中で「地獄の聖書」や「深い穴」などと呼んだように、この書物には尋常でないほどの呪詛がちりばめられている。
ここではその中から、とりわけ印象的な「呪いの言葉」をいくつか選び、読者にその恐ろしさの一端を味わっていただきたいと思う。すべてを紹介しようなどとは思わない。なぜなら、あまりにも多すぎるからだ。
また、現在も記憶に新しいCOVID-19のような世界的パンデミックを思い浮かべながら読んでいただければ、旧約の記述に宿る預言的性質も見えてくるかもしれない。
『詩篇』より
「神なき者は風に吹き飛ばされる籾殻のよう。神なき者の道は滅ぶ。」(第1篇)
「彼らの不正は彼ら自身に返され、悪の中で断たれる。主が彼らを断ち切るのだ。」(第94篇)
「おお、あなたは悪者を滅ぼし給え、主よ。私はあなたを憎む者たちを、完全な憎しみをもって憎む。」(第139篇)
『箴言』より
「私はあなたたちの災いを笑い、恐怖が襲うときには嘲るだろう。
嵐のように恐怖が、つむじ風のように破滅がやってくるとき、絶望と苦悶があなたたちを襲うときに。」(第1章)
「彼らは自らの道の果実を食らい、幻想に満たされる。愚か者の背きは命を奪い、馬鹿者の思い上がりは破滅をもたらす。」(第1章)
「主が憎む6つのこと、いや、7つの忌むべきもの:
傲慢な目、偽りの舌、無垢の血を流す手、
悪しき計略を練る心、悪に走る足、
偽証する者、兄弟に不和を蒔く者。」(第6章)
『申命記』より
「もし、あなたたちがこの法に書かれた言葉を守らず、あなたの神なる主の名を畏れないなら、
主はあなたたちと子孫に、重く、長く、深く続く病を与えるだろう。」
「あなたたちは都市で呪われ、野でも呪われ、
パンこね籠も、子どもも、土地の産物も、家畜も、すべてが呪われるだろう。」(第28章)
終わりに
……どうだろう。これだけでもう、お腹いっぱいではないだろうか。悪しき者たちの狂騒を眺め続けることは、罠にかかった二十日鼠の空回りを見ているようでもある。
その唇がパクパクと動く様子は、もしそれが神話の美女であれば魅力的かもしれないが、生意気な溝鼠のそれでは食傷気味になる。
たまには、こうした黄色い膿汁のようなものを、黙して水底に沈めるべき時もあるのだろう。第二の獣が支配する、濁った深海の底へと。
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