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【悪魔論】”悪魔”について(1)〜存在・特性・起源など実在に基づいたレポート

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空気

悪魔という存在については古来から論じられてきた。最も一般的な意見は悪魔は空気と同じという考え。悪魔はスピリットなので質量ではない。にも関わらず空気という元素に一番近いか、同じものと見なされる。スピリット・イコール・風である。

今回は本に書かれていることをずらりと並べるのでなくて、私自身が知覚し感覚していることに重点を置いて説明していきたく思っている。

性質

悪魔の性質であるが、その存在の発祥がどこにあるのかはともかくとして、物質以前の本質なるスピリットとして作られたのは疑いない。これらのスピリットは地獄という天国の反対の世界に住む。可視的宇宙は二つの世界の中間にあるから、天国でも地獄でもなく、かつどちらにもなりうる領域である。

さてどういうわけか地獄から悪魔たちが可視的宇宙に登ってきた。あわよくばこの宇宙を踏み台とし、天国へ登ろうと企てた。しかしそれは不可能なので、せめて可視的物質世界を支配することに決めた。

比較

この世界は地獄に比べればまだましで、人間という肉の体に取り憑いて、感覚に没頭し、暫時の快楽を貪る。その方が最後に死んでまた地獄に落ちるとしても、ずっと地獄でじっとしているよりは彼らにとり本望である。

しかも人間の魂まで道連れにし、地獄へのお土産にできるのであるから、これは最高のアヴァンチュールだと言える。

模倣

悪魔は美とか、正義とか、名誉とか善とか栄光など、天国固有の性質を物質を用いて人工的に模倣する。しかしそれは地獄の知識と技術によるのであり、何人と言えども悪魔の助けなくして宇宙の元素を操作し、自然を捻じ曲げるという離れ業を行うことはできない。

計画を成就するためにまず自分が恩寵を得たいと願う悪霊に祈りを捧げ、崇拝し、その願いが認められるまで犠牲を捧げねばならない。

性別

悪魔には性別がなく、男でも女でもない。従って感覚を貪るために選ぶのは、男の人間の体でも女の人間の体でも構わない。どちらの体であろうと、得られる快楽に没頭するだけのこと、そしてその快楽と栄光を極限まで洗練すること、これこそが地獄の知識なのである。

その特徴として、①自分を美しい、偉いと思う②自分には支配力があると思う③胃袋の欲求、つまり飲み物食い物に執着する④姦淫つまり欲情に我を失う程に没頭する⑤嘘をつくetc.である。特に悪魔は飲食と姦淫で幸福を感じる傾向が強いので、この点で着目すると見分けやすい。

まとめ

簡単ではあるがおよそ以上が悪魔の起源と特性である。それは実在する。ホラー映画にその名前で出てくるのは悪霊ではない。映画を観ている時に画面に映っているもの全てと、それを観ている人の体と全宇宙そのものが悪霊の業である。

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