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アルゴスの眼と現代ネット文明|ヘルメスに殺された観察力と電力依存のテクノロジー

【アルゴス】百の眼を持つ巨人と現代テクノロジーの啓示──ヘルメスが屠った“観察の力”1. 百の眼──現代のアルゴスとして私たちはいま、2020年の世界に生きている。インターネット、Mac、iPhone、そして人工衛星。これらがあれば、ごく普...
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太陽は象形文字か?エジプト神話と知の象徴としての光の本質|死者の書・箴言・偉大な発光体の哲学

【太陽】象形文字としての肉眼視覚可能な天空の光る大きな物体太陽神と死者の書エジプト『死者の書』が太陽神ラーへの讃歌から始まるのは、単なる偶然ではない。彼ら神官たちは“物体としての太陽”を崇拝したのではなく、“見える太陽”に意識を集中したのだ...
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アルジャジーラとは?中東発ニュースの硬派な世界観と日本メディアの限界を超える視点

【アルジャジーラ】夢と現実のあわいに立ち上がる中東発ニュースの硬派な視界夢の途中「王様の室(おうさまのへや)」——高円寺南にかつて存在した伝説的ファッション・ヘルス。共同シャワーのアナクロな空間で、記憶の中の湿った空気と、ある種の親密な沈黙...
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コロナ収束の「時間稼ぎ」と春分の象徴性|天体と人類計画の哲学的考察

【時間稼ぎ】コロナウイルス収束の見込みに付与される期限天体と時間の哲学「時間稼ぎ」や「様子見」という言葉がある。あるいは「時が解決する」という諺も。それは、抜け道のない状況に立たされたとき、打つ手のない混乱の中でとりあえず“待つ”という知恵...
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アバドンと黙示録の蝗はCOVID-19か?深淵と無限をめぐる神秘的考察|ヨハネ黙示録と現代疫病の接点

【アバドン】底知れぬ穴の天使――黙示録の蝗とはCOVID-19なのか?無限の入り口で小学校低学年のある昼休み、「無限」について友達と遊び半分で考えていた。宇宙の外には何があるのか。その外にもまた“外”があるのか。あるいは紙を限りなく細かく切...
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禁欲と節制の違いとは?|欲望に正直に生きる哲学的エッセイ

「禁欲」と「節制」の違い――欲望に忠実なのが節制、己を欺くのが禁欲「禁欲」と「節制」は似て非なるものである。どちらも「欲望を制御すること」に見えるが、その内実は正反対だ。ここでは、それらの違いを欲望の観点から捉え直す。禁欲――それは欺瞞禁欲...
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【日本国憲法】講談社学術文庫レビュー|憲法語彙と教育理念から現代日本を読む

【日本国憲法】講談社学術文庫紹介〜現代日本国家の「最高法規」をあらためて読む概説この薄くて小さな文庫本には「日本国憲法」の全文に加え、付録として「大日本帝国憲法」「教育基本法」「児童憲章」および英訳憲法が収録されている。新版にはさらに「日米...
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【瞑想とヨーガ】仏教とチベット密教における精神修行の違い

【瞑想】と「ヨーガ」──仏教とチベット密教における言葉のズレと精神修行の本質はじめに──検索窓と「ヨーガ」の乖離「ヨガ」とGoogleで検索すると、ジム、ヨガマット、体験教室といったキーワードが並ぶ。それに対して「ヨーガ」とカタカナで打ち込...
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【ユリイカ1992年9月号】マンディアルグ特集号レビュー──詩人が再読する幻の文芸誌

【ユリイカ1992年9月号】マンディアルグ特集号──幻の一冊を再読して 雑誌「ユリイカ」と私文芸誌『ユリイカ』は、1990年代初頭の文化的記憶において、前衛を気取った硬派な雑誌として際立っていた。インターネットのない時代、こうした雑誌は“文...
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サド『閨房哲学』レビュー|欲望・反道徳・思想の対話劇

【サド『閨房哲学』レビュー】禁忌の寝室で展開される反道徳的対話と思索はじめに:異端の哲学書か、過激な小説か?『閨房哲学』(Philosophie dans le boudoir)は、マルキ・ド・サドによる一種の“反道徳的啓蒙書”である。形式...