8月10日仙台市内のセブンイレブンの灰皿の裏で捕まえた雄のカブトムシ君が逝去された;その時点ですでに立派な成虫であったから、内に来てからだけで3ヶ月近く生き実に長生きしてくれた。
彼の勇姿を偲んで今回はこれまでの飼育の状況、逝去時の様子、埋葬の方法などについて報告する。
●参考:8月10日記録→【カブトムシ】飼育の方法〜野生カブトムシを市街地で捕獲した場合・対処
餌について
捕獲時の保護の様子は前の記事をご参考になられたい;以後は昆虫の蜜DXとホーマックに置いてなくなってからは昆虫ゼリーで養っていた。昆虫ゼリーは初めの頃は珍しがってよく喰らい付いたが、晩年になるとさほど餌も食べなくなり、いわば”お袋の味”とも言うべき昆虫の蜜ばかり食べた。
これが売ってないので高いお金でアマゾンで買おうかしらと考えていたが、あと2回分くらいの中身を残して彼は逝かれた。ゼリーの方は10個くらい余った。最初の一ヶ月は餌をバンバン食べるから早くなくなったが、以降はあまり食べないので餌が減らなかったのだ。
●参考:8月15日記録→【カブトムシ】オス飼育中・昆虫の行動について
飼育環境
昆虫マットなる苔の成分の敷物をカゴの中に敷き、止まり木一本を置いただけの部屋でカブトムシ君は実に長生きしてくれた;霧噴霧器はなくもっぱら手で水をたまにかけてやり、小蝿対策もしなかった。小蝿はたまに蓋を開けて日に当てるときにカゴから追い出した。
やがて秋になり東北地方に冬が来るにつれて寒くなった。人間は服を重ね着すれば良いだろうが、昆虫は硬い鎧だけである。私は夜はせめて保温バッグにカゴを入れてやり、周囲を薄い毛布で囲んでやった。
夏は止まり木をひっくり返したりカゴの天井を這い回ったりするほど元気だったが、さすがに夜間もあまり動いている様子はなかった。朝日が暖かく上った時は南側の窓辺にカゴを置いてやった。太陽に当たると日陰を求めてもぞもぞ動く様子が見られた。
やがてどうしようもないくらい寒くなって来た;ここ数日は昼間も太陽が照らず、カブトムシはほとんど動かなかった。2〜3日同じポジションを動かず、日や電灯に当てると「まだ生きてるよ〜。まだ埋めないでよ〜」と合図しているかのようにヒクヒクと手足や角を動かすだけだった。
埋葬方法
筆者は亡くなった時の対処法について考えた;標本という手もあるが、難易度が高そうなので止め、当初からの計画通りどこか木の下に埋めることにした。ついに今朝、3日前から変わらないカゴ内の位置で全然動かないカブトムシを観察した。
太陽が暖かく照ったが全く動かない。というか言葉では言えないが生命の兆候が感じられず、”死骸”という雰囲気が漂っている。ただ寝ているのではない。そもそも捕まえた時死んでいるのかと思ったくらいだから、容易に判断はしなかったにも関わらず。
最終のカゴ内の鳥瞰図
最終的に外に出してカゴの蓋を開け日光に晒したが、動きがない。水をかければ普通ビクッとなって動くのに全く反応しない。そう、カブトムシ君はついにお亡くなりになった。彼の生命の周期はここに閉じたのである。
大往生の御様子
葬儀
埋葬はどこにも出かけず家の庭の昔お稲荷さんがあった一角の木の根元にした。自然破壊の懸念はなかった。シャベルで赤い土を掘り、一緒に愛用の止まり木とグチョグチョになった昆虫マットを敷き、その上にカブトムシを生きている時のようにそっと乗せた。
最後の勇姿を写真に納め、上から土を被せていった。
やがて埋葬が完了し、手とシャベルで土を平らに叩いた。
法要
仏教の慣例に従い手を合わせてから、その日の午後はカブトムシの法事の日とし、昼間からコロッケをつまみに赤ワインを飲んだ。ヨーロッパでは昼食にワインなんか当たり前だと聞く。仕事中に酒を飲むのはご法度とか、日本でしか言われないそうじゃないか?
まあいい。カブトムシ君、自然に帰れよかし。君がそこから生まれて来た土に。最後にカブトムシが死んで悲しいか;悲しいというよりほっとした。静かに逝ってくれたから。今まで楽しい思い出をありがとう 😉 ずっと忘れないよ。
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