エッセー

【一級建築士】試験勉強・資格取得についてのぶっちゃけ話

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1と2

1と2では1の方が良い;これ当たり前。「1級建築士」の資格は有名な喩えがあって”足の裏の飯粒”とも言われる。

だがこれは日本の国家資格であり、外国の建築家の事情はわからない。ともかく日本の建築の業界特に設計をやっていると、1級を持ってないと人間と思われない。

つまり「2級」は付録というか、1級を取れないからそこで満足しているとしか思われないのである。

今回はそんな日本の国家資格「1級建築士」試験勉強と資格取得について、品位を保つ範囲内でざっくばらんな話をしたいと思う。

悪夢

1級建築士試験に40代で合格して5年くらい経ったが、今でも筆者はたまに夜中に試験勉強で焦る夢を見るのである。夢の中で「あ、あれやらなきゃ。あれやるの忘れた。やばい」とか思って目を覚ましそうになる。

だんだん意識が戻って来ると「ああ、試験はもう終わったんだ。俺はもう受かったんだ」と考えて安心する。そうだ、けっこう精神病んでる。

前の記事で書いたし一般に言われているように、1級は35才まで取ること;可能なら良い大学を出て20代で最短コースで取ること。これがベストだ。

国土交通省も受験生の負担について考え始めているらしいが、この試験は若いうちじゃないと身体を壊しかねない。または精神を病む。

学費

学校に行かないと受かるわけないから年50万〜100万のお金をつぎ込む;受からなければ死ぬまであるいは退職するまでお金がかかる。

10年受からなければ500万である。で、やっと受かったとしよう、そこに何があるか。”足の裏の飯粒”である。つまり取っても食えない。

会社で手当がつく人はそのレールに乗ってれば良い。”サラリーマン”の良い点だ。独立してる人や個人の場合だと、独創的で優秀な建築家さんはともかく、良いことと言えば名刺を出して「ああ、1級か」と納得されることくらいではないだろうか?

つまり1級を取ったからと言って”バラ色の人生”が待っている訳ではないのである。試験勉強に払った多大な犠牲が報われる訳ではない。

それでも自分の中である一つのことを「やった、やり遂げた」という実感はある。夜中に悪夢でうなされて、「ああ夢だった」と思えるだけのご利益はあるのだ。

讃歌

なんだか悪いことばっかりな内容になってしまったから最後は良いことを書こう。「1級」を持っていることは、過酷な試験と勉強の苦難を乗り越えた証である。またそれ相応の頭脳と能力、そして品位を持っていることの。

勉強で培った工夫や計画力は、資格取得後独力で問題を克服していく糧ともなろう;そうだ。あなたは誰にも頼る必要はない。あなたは”自立”しているからだ。「2級」ではこうはならない。

「1級建築士」の資格は建築業界で働くなかで最高のものである。もしそれを取得できたなら、自信を持って誇って良い。なぜならあなたにはその「資格」があるのだから。

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