「 takaの記事 」 一覧

【芥川龍之介】切支丹物・レビュー〜日本の信仰と西洋の信仰が出会う時

2020/11/09  

テキスト 使ったのは岩波文庫版『奉教人の死・煙草と悪魔』という作品集で、芥川龍之介のいわゆる”切支丹物”の短編が13作も入っている。芥川といえば個人的に”王朝物”なる平安時代の短編から強い興味を持って ...

【方丈記】鴨長明 レビュー・感想〜高校時代の授業と思い合せて

2020/11/08  

教師 学校で習う、平安時代末期から鎌倉時代初期を生きた鴨長明の古典随筆文学『方丈記』は、おそらく人生で読むのは3度目であろうと思う。3度目の正直ということで、ようやくこの作品をまともに味わえる日が来た ...

【竹取物語】岩波文庫版・レビュー〜誰もが知る「かぐや姫」のお話

2020/11/07  

概要 「かぐや姫」の昔話は日本人ならば誰しも子供の頃に聞いたことがあるだろう。『竹取物語』がそれだ。ある漢文の教科書に言葉はまず話され、聞かれるのであって、文字というものは後から付け加えられるのだ、と ...

【般若心経】中村元訳・岩波文庫より〜”馬の耳に念仏”に付いて考える

2020/11/06  

中村元 ”馬の耳に念仏”はうまく真理を言い当てている。日本の東北の田舎に生を受けながら、今までこの経の有り難み(と言おうか)がわからなかったなんて!ちなみに実家は曹洞宗で葬式や命日では必ず和尚さんの念 ...

【夏目漱石】『坊ちゃん』レビュー〜荒くれ新米教師の奮闘記

2020/11/05  

概要 新潮文庫で読むのが好きな夏目漱石、『坊ちゃん』は本文180ページ弱ですぐ読み終わる。反対に読み応えを求める人には500ページ越えの『吾輩は猫である』が良いだろう。『坊ちゃん』は書き下ろしだったよ ...

【万葉集】柿本人麻呂・和歌〜ひむがしの 野にかげろひの 立つ見えて〜レビュー

2020/10/30  

和歌 高校の頃誰でも習う、脳天の奥底に記憶させられ焼き付いているこの和歌、 東(ひむがし)の 野にかげろひの 立つ見えて かへり見すれば 月かたぶきぬ は『万葉集』に納められている。全訳古語辞典などで ...

【清少納言枕草子】岩波文庫レビューシリーズ「第九段」うへにさぶらふ御猫は、〜

2020/10/29  

シリーズ第2回目。今回は動物愛護団体から苦情が来そうな、当時の宮人のサディステイックな性格を垣間見る驚きの内容。 これをワイルドととるか、野卑ととるかは私たちに委ねられている。 御猫 陛下の可愛がって ...

【清少納言枕草子】岩波文庫レビューシリーズ「第八段」大進生昌が家に、〜

2020/10/28  

恐れ多くも最近ハマりつつある古典しかも超大御所『枕草子』をレビューする企画第一回目。 学者のみか多くの小説漫画などに取り沙汰され、今さら筆者などの出る幕では一切ないが、自らの嗜好には勝てず。無謀にも試 ...

【夏目漱石】『吾輩は猫である』感想・レビュー〜無常観とユーモアの知的な共存

2020/10/27  

アイキャッチ画像:宮城県大崎市岩出山”有備館”床の間 概要 あらためて漱石を読み返しながら気づかされることの多さに驚いてきた。前にも”漱石は偉くなろうとしなかった唯一の作家である”などとわかったような ...

【大阪転落男性衝突女性死亡】出来事を心霊的・物理学的に考察してみる

2020/10/25  

事件 まず人間の心というものは、つくづく思うのだが一軒の守りの悪い廃屋に一人で座る悪霊の餌食である。常に悪霊はやってきて心に色々な幻を見せたり、怖がらせたりする。そうしてどうにかして心を捉えようとする ...

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