「すべては消えるだろう」は現実か?地磁気異常・太陽風・聖書預言から読み解く終末論

哲学的偏見

【滅び】について〜科学と宗教の狭間で明らかになる危機の現実性

預言|「すべては消えるだろう」という言葉

聖書は語る――「天地は滅びる」と。フランスの作家マンディアルグもまた、書名『すべては消えるだろう』において、同じ預言をなぞった。

もし本当に「すべてが消える」のなら、それは人類の文明の終焉のみならず、物質的宇宙の構造そのものの解体を意味する。籾殻が風に吹き飛ばされ、火に焼かれるように、天地が原子よりも細かく崩壊するという、聖書のイメージは決して象徴表現にとどまらない。

太陽風|この世界は本当に「滅び得る」のか

こうした預言に対して多くの人は懐疑的だ。「あまりにも現実離れしている」と。かつての私もそうだった。

この巨大で堅牢な天地がどうして消え去るのか。大都市の光がどうして一夜にして消えるのか。核兵器をすべて動員しても、地球を完全に滅ぼすなど到底できるとは思えない。

人工衛星と科学の眼

だが、その「滅び」が科学的に可能であると示されつつある。地上とは、地球の表面=わずか数十キロの地殻と大気圏にすぎない。

もしこれらが剥ぎ取られれば、地球は火星のような不毛の星となる。そしてそれは、太陽から放たれる猛烈な太陽風とプラズマ嵐(CME)によって実現しうる現象なのだ。

私たちは岩に張りついた苔のような存在である。その苔が、風によって剥がされるように、地殻と大気が剥離し、宇宙空間に吹き飛ばされる可能性は、科学的にも否定されていない。

銀河宇宙線と磁場のバリア

その防壁こそ、地球内部から生じる「地磁気」である。これが太陽風や銀河宇宙線を弾いている。

だがこの磁場は、実は不安定で変動しやすく、完全ではない。火星はすでにそのバリアを失った結果、地表を宇宙線に焼かれ、今の姿となった。

つまり「全ては消えるだろう」とは、感情的な脅しではなく、論理的にあり得る未来予測なのである。

地磁気のゆらぎ|神の無秩序性

ESA(欧州宇宙機関)のSWARM衛星による観測によれば、地磁気は太陽の活動と相互に影響し合いながら、脈動し続けている。

太陽もまた不規則にCME(コロナ質量放出)を放ち続ける。完全な秩序など宇宙には存在しない。神は、秩序の中に不規則性を混ぜ込むことを好む。

この宇宙が不完全で不安定であることこそが、むしろ「神の完全性」なのである。

メシアと徴|終わりのしるしを読む

では、終わりはいつ来るのか? それを告げる者は誰か?

聖書における「人の子」とは、単なる一人の人物ではない。アダムの子孫たちすべてが「一者」となる時、それが人の子である。雲に乗ってくる者として預言された彼は、終末の空に“徴(しるし)”をもたらす。

その徴とは、おそらくオーロラである。極地だけで観測されていたこの現象が、世界中で見られるようになる時、地磁気が崩壊し、終わりが始まる。

古代の預言者は、磁場の乱れと太陽風の衝突による光を、雲に乗って現れる「人の子の徴」として語ったのだ。

参考リンク

【第六の喇叭】「ヨハネ黙示録」ユーフラテス川の4人の天使〜いつ起こるかについて考察

 

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