疑似学術地帯

『スッタニパータ』に見るブッダの理法と無明の構造

『スッタニパータ』における理法と輪廻の認識構造 ― 原始仏典に見る釈迦の思想原始仏典としての位置づけ『スッタニパータ』(Sutta-Nipāta)は、パーリ語経典『小部』(Khuddaka Nikāya)に収められた初期仏典のひとつである。...
評論詐欺

サド『閨房哲学』レビュー|欲望・反道徳・思想の対話劇

【サド『閨房哲学』レビュー】禁忌の寝室で展開される反道徳的対話と思索はじめに:異端の哲学書か、過激な小説か?『閨房哲学』(Philosophie dans le boudoir)は、マルキ・ド・サドによる一種の“反道徳的啓蒙書”である。形式...
思考の化石

学歴とは何か|高卒から見たリアルと“金”のための勉強論

【学歴】あるいは金のための勉強——“高卒”から見た現実と幻影「金がなければ人間生きていけない」。そう考えているだろうか? その通りだ。これは、学歴についての一つのエッセーである。就職という現実日本において「学歴」といえば、まず思い浮かぶのは...
小説の闘牛場

【マンディアルグ】短編「ネズミッ子」感想・考察|幾何学的な死と生の寓話

【マンディアルグ】短編集『みだらな扉』より「ネズミッ子」レビュー品田一良訳『みだらな扉』は、原題を直訳すれば「放埓な扉」。いかにもマンディアルグらしい官能と不穏を感じさせるタイトルだ。本稿ではその中でも特異な一篇「ネズミッ子」を取り上げる。...
哲学的偏見

『方法序説』第一原理の深層解釈──我思う、ゆえに我あり・思惟・曼荼羅の象徴世界

【方法序説】第一原理「我思う、ゆえに我あり」の深層解釈──胎児・モグラ・曼荼羅という象徴の連関胎児という比喩──「思惟の種子」は高次の身体を形づくるかデカルト先生は『方法序説』を学者向けのラテン語だけでなく、当時の一般庶民でも難なく読めるよ...
哲学的偏見

全能性について〜ニルヴァーナ状態の実現のために

【全能性】について〜ニルヴァーナ状態の実現のために旧約聖書「全能」という言葉が最も多く登場するのは旧約聖書です。ヘブライ人が拝した神は「全能者」と呼ばれ、その全能性によって恐れられ、崇められました。「創世記」では、神が世界を創造する様が描か...
プラ保存箱

【一級建築士】試験勉強・資格取得についてのぶっちゃけ話

1と21と2では1の方が良い;これ当たり前。「1級建築士」の資格は有名な喩えがあって”足の裏の飯粒”とも言われる。だがこれは日本の国家資格であり、外国の建築家の事情はわからない。ともかく日本の建築の業界特に設計をやっていると、1級を持ってな...
詩煩悩

【悪の華】ボードレールの“悪魔”論|呼吸と脳髄に宿る象徴の詩学

【悪の華】ボードレールにおける“悪魔”の正体──脳・肺・空気に巣食う〈形なきもの〉への詩的解剖「読者に」「破壊」──悪魔という名の生理現象まずは、『悪の華』から二つの詩篇を引こう。Serré, fourmillant, comme un m...
星を見てたころ

【天体観測入門】双眼鏡で星空を楽しむ|初心者におすすめの倍率と選び方・感動の実体験付き

【天体観測入門】双眼鏡で星空を見る──初めて出会う「見えなかった星たち」の感動初めての双眼鏡──倍率だけじゃない「見える世界」天体観測といえば「望遠鏡」のイメージが強いかもしれませんが、実は最初の一歩には双眼鏡が最適だと知っていますか?スコ...
星を見てたころ

【部分日食 2018年1月6日】東京で食分0.422|日食グラスと天体手帳で宇宙観測を楽しむ

【部分日食】2018年1月6日 午前10時(東京・食分0.422)──太陽が月に覆われる瞬間を見逃すな!日食グラス、準備はできていますか?明日、午前10時――東京では太陽の約4割が月によって隠される「部分日食」が観測されます(食分:0.42...