疑似学術地帯

アタランテ・フギエンス第7図|飛び立とうとする鷹と巣に落ちる寓意――精神と肉体の葛藤

【ATALANTA FUGIENS】EMBLEMA VII.――若い鷹は巣から飛び立とうとして、再び巣に落ちる"Fit pullus a nido volans, qui iterum cadit in nidum."巣と鷹の寓意この図像で...
疑似学術地帯

アタランテ・フギエンス第6図|白い大地に金を撒け?錬金術的象徴と霊的消費の哲学

【ATALANTA FUGIENS】EMBLEMA VI.――あなたの金を、葉の繁る白い大地に撒け"Seminate aurum vestrum in terram albam foliatam."絵の描写と謎この図像では、農夫が籠を手に畑...
疑似学術地帯

アタランテ・フギエンス第5図|女の乳を吸う蝦蟇の寓意と情欲の象徴解釈【グノーシス的読み解き】

【ATALANTA FUGIENS】EMBLEMA V.―「女の胸に蝦蟇を置け。授乳させ、女が死に、蝦蟇が乳で肥え太るように。」"Appone mulieri super mammas bufonem, ut ablactet eum,et...
疑似学術地帯

逃げるアタランテ第4図の解釈|兄妹の結合と“愛の杯”の象徴を錬金術から読む

【ATALANTA FUGIENS】エンブレムIVの解読 ― 兄と妹の結合と“愛の杯”の秘義"Conjunge fratrem cum sorore et propina illis poculum amoris."「兄を妹と結び合わせ、彼...
詩煩悩

【愛の化身】ボロズウィック×マンディアルグ|異端映画と文学の交差点

【愛の化身】ボロズウィック監督とマンディアルグ原作映画の一考察監督についてポーランドの異色映画監督、ワレリアン・ボロズウィックなる者あり。近年においては『エマニュエル5』(1986年)などを手がけしが、元来は仏蘭西象徴文学と縁深きアンドレ・...
プラ保存箱

思春期と「恥」のはじまり|陰毛をめぐる記憶と心の成長エッセイ

【恥の発生】陰毛と成長の記憶から考える人間の「羞恥」と「恐れ」陰毛、またの名を恥毛。これは人間の性的な成熟の徴として現れるものであり、生まれたときから備わっているものではありません。誰しもいつかは生える、だがその「いつか」の時差が、少年たち...
思考の化石

ノストラダムスと人類滅亡の可能性を哲学的に対話形式で考察|核戦争とSFのリアルな未来

【人類滅亡】ノストラダムスの大予言の“その後”を生きる;あるいは愚直なる笑いの宇宙前回の記事でノストラダムスの話をしたので、今回はその流れに乗って「人類滅亡」という少し物騒なテーマを真面目に考えてみたい。もちろん「歴史の終わり」なんて壮大な...
詩煩悩

ユディット記とは?旧約外典に描かれた美しき暗殺者の物語

【ユディット記】旧約聖書外典より〜美女の剣と、信仰に貫かれた暗殺古代メソポタミアの流域、いわゆる中東地域は、文字・宗教・国家といった人類文明の根が張られた「ゆりかご」の地である。だが、今やその地名を耳にして思い浮かぶのは――乾いた荒野、砲火...
詩煩悩

トビト書とは?旧約外典に描かれた天使ラファエルと悪霊アズモダイオスの物語

【トビト書】旧約外典より〜悪霊アズモダイオスを祓う天使ラファエル聖書と聞くと多くの人が“正典”のみを思い浮かべるかもしれない。しかし、聖典の外にも数多くの「アポクリファ(外典)」が存在する。そしてそれらは「偽書」などと簡単に切り捨てられるも...
プラ保存箱

仙台・国分町「味よし」ラーメン|夜の雑踏で見つけた癒しの一杯

仙台【国分町】ラーメン「味よし」〜夜の雑踏に現れたオアシス杜の都・仙台市の歓楽街「国分町」にあるラーメン店『味よし』での一杯。その夜、仕事で来仙した東京の知人を案内した筆者が体験した、小さなオアシスのようなラーメン屋の記録です。観光や出張で...