詩煩悩 ダンテの地獄とCOVID-19パンデミック──詩と死をめぐる黙示録的考察 【ダンテの地獄巡り】COVID-19パンデミックに寄せて──日本編ダンテと「下への旅」ダンテの『神曲』地獄篇――それは、まるで呪詛が建築したかのような構造を持つ世界。読者は記憶しているだろう、「汝ここに入る者は一切の希望を捨てよ」の門から始... 2020.04.03 詩煩悩
詩煩悩 空気・風・ウイルスと悪魔:呼吸と霊的存在をめぐるボードレール的考察|COVID-19・言語・風の象徴性 【空気】私たちが吸う雑草等植物が太陽と大地で光合成し浄められる二酸化炭素AIR|息をするたび、死が肺へ下るEt, quand nous respirons, la Mort dans nos poumonsDescend, fleuve i... 2020.03.28 詩煩悩
詩煩悩 【愛の化身】ボロズウィック×マンディアルグ|異端映画と文学の交差点 【愛の化身】ボロズウィック監督とマンディアルグ原作映画の一考察監督についてポーランドの異色映画監督、ワレリアン・ボロズウィックなる者あり。近年においては『エマニュエル5』(1986年)などを手がけしが、元来は仏蘭西象徴文学と縁深きアンドレ・... 2020.01.26 詩煩悩
詩煩悩 ユディット記とは?旧約外典に描かれた美しき暗殺者の物語 【ユディット記】旧約聖書外典より〜美女の剣と、信仰に貫かれた暗殺古代メソポタミアの流域、いわゆる中東地域は、文字・宗教・国家といった人類文明の根が張られた「ゆりかご」の地である。だが、今やその地名を耳にして思い浮かぶのは――乾いた荒野、砲火... 2020.01.15 詩煩悩
詩煩悩 トビト書とは?旧約外典に描かれた天使ラファエルと悪霊アズモダイオスの物語 【トビト書】旧約外典より〜悪霊アズモダイオスを祓う天使ラファエル聖書と聞くと多くの人が“正典”のみを思い浮かべるかもしれない。しかし、聖典の外にも数多くの「アポクリファ(外典)」が存在する。そしてそれらは「偽書」などと簡単に切り捨てられるも... 2020.01.14 詩煩悩
詩煩悩 【ギリシャ悲劇】エウリピデス『ヒッポリュトス』感想|パイドラーの恋と神々の裁き 岩波文庫・松平千秋訳「ヒッポリュトス」のレビュー・感想 ;-) あらすじギリシャ3大悲劇詩人エウリーピデースのこの作品には”パイドラーの恋”なる副題が付いている。プラトン「法律」(上)の註釈にこの悲劇の簡単な筋が載っていて一発で興味を持った... 2019.08.04 詩煩悩
詩煩悩 【悪の華】ボードレールの“悪魔”論|呼吸と脳髄に宿る象徴の詩学 【悪の華】ボードレールにおける“悪魔”の正体──脳・肺・空気に巣食う〈形なきもの〉への詩的解剖「読者に」「破壊」──悪魔という名の生理現象まずは、『悪の華』から二つの詩篇を引こう。Serré, fourmillant, comme un m... 2019.01.20 詩煩悩
詩煩悩 泉鏡花『多神教』レビュー|神道・呪術・幻想の戯曲世界 【泉鏡花『多神教』レビュー】呪術と神々が踊る神道的ファンタジア戯曲概要と時代背景泉鏡花の戯曲『多神教』は、昭和2年(1927年)に発表された比較的後期の作品である。鏡花文学といえば明治期の耽美的な散文が主として知られるが、本作は舞台芸術に寄... 2018.10.08 詩煩悩
詩煩悩 【ホメロス】『オデュッセイア』あらすじと感想|冒険と幻想の原点を読む 【ホメロス】『オデュッセイア』紹介|幻想と冒険の原型がここにあるホメロス——紀元前8世紀頃に活躍したと伝えられる、古代ギリシャの伝説的詩人。その名を聞くだけで、「詩」という言葉が本来持っていた魔法のような響きを思い出させてくれる。現代では甘... 2018.09.19 詩煩悩
詩煩悩 ボードレール『悪の華』冒頭詩「読者に」原文と意味|悪と倦怠を語る黙示的序詩 ボードレール『悪の華』原文講読|冒頭詩「読者に(Au Lecteur)」を読む250年以上の時を越えて、ボードレールは『悪の華』の冒頭で、私たち読者に直接語りかけます。 師であり友であったテオフィル・ゴーチェへの献辞に続くのは、名高き序詩「... 2018.08.28 詩煩悩