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小説

【夏目漱石】「道草」紹介・感想〜自伝風読み切り小説

あらすじ夏目漱石「道草」は完成した最晩年の作品。「硝子戸の中」が病弱な身体でなくとも滅多に書斎から出ない漱石が、なおさら動かずに閉じこもり外の世界を内側から書いた日記風の作とすれば、こちらは「我輩は猫である」を描き始めた頃の自伝小説らしい。...
哲学

【Corpus Hermeticum】Tarl Warwick版・洋書レビューと解説

テキスト以下はkindle版アマゾン・リンク⬇️価格は200円以下、ペーパーバックだと千円くらいのこの本は、ヘルメス文書を読むには実にクォリティの低い仕上がり。一般大衆向けに軽薄な語彙を多様して翻訳された形体は、真剣に学問哲学を探求しようと...
小説

【ポリフィルス狂恋夢】覚書〜洋書レビュー再読(2回目)

テキスト前回同様アマゾンで安く買ったThames and Hudsonの英語版。何分分厚くかつ内容がたとえ邦訳でもわからないような中身であるゆえ、1回目はかなり乱雑に読み切った。いや読んだというより見たと言った方が早い。前回記事→実際ところ...
映画

【クリストファー・ノーラン監督】「TENET」感想・ネタバレ

ノーラン監督クリストファー・ノーランは個人的に好きな方の監督である。バットマン・シリーズはもちろん、インセプション、メメント、インターステラー等、めぼしい作品は全部観ている。従って最新作の感想を書く資格くらいはあるだろうと思った。まず、最新...
映画

【空へ】”into thin air”「エベレスト3D」の原作本紹介

山と渓谷社山渓文庫なるジョン・クラカワーの"INTO THIN AIR"の邦訳『空へ』は、映画「エベレスト3D」の原作である。この本無くしてあの一流の映画は出来なかった。ロシア人ガイドの「デス・ゾーン」は読んでないが、こっちは取材がやや手抜...
小説

【夏目漱石】短編「ケーベル先生」紹介・感想〜徒然なる夕暮れの静かな語らい

ケーベル先生わずか10ページ程の作品だがとても感動したのでレビューを。安倍君というのは同級生か友達だろうか、漱石らしい主人公は二人でケーベル先生の書斎を訪れるのだが、前に来たのがいつだったか思い出せない。筆者の小学一年の時の担任の先生の家に...
小説

【夏目漱石】夏目漱石論〜先入観を捨てて見てみると、どんな人か

先生夏目漱石は”作家”先生である。教科書には載ってるし千円札にもなっている。基本的にお札になるひとは立派な人、偉い人である。そう皆さん思い込んでいないだろうか?この私もそうだった。「偉い偉いと言われているが、言うほどでもない。その作品は日本...
小説

【エドガー・アラン・ポー】短編傑作選〜ランキング付き

作家エドガー・アラン・ポーの短編は筆者20才の頃から親しんでいて当ブログでも多数記事を書いている。今回はその大好きなポーに対するトリビュートというか、個人的なランキングを付けたいと思った。無論どれが優れていて劣っているとかいう話ではない。自...
日常

【サバ味噌缶】やってはいけないサバ缶レシピ「サバ味噌マヨネーズ丼」

経緯さて特に何もない。何食べよう、そこで思い立ったのは「サバ缶で何か美味いものを作れやしないか」だった。基本的にあまり好きじゃないためにサバ缶は大量にあった。もし食べるとしても別皿にほんのちょっと、出されたら食べるというくらいである。それも...
映画

【メル・ギブソン監督】『パッション』〜福音書のイエス・キリスト受難の映画化

DVD概要「マッドマックス」で有名になったメル・ギブソンという過激な俳優は、監督を時々やっている。たまにしかやらないがやるとなるとかなりの拘りを見せる。この作品も徹底的に凝っており、イエス・キリストが生きていた当時の言語をそのまま使用、吹き...