「マルドロールの歌」的デペイズマン散文です。どうぞお楽しみください 😎
青い心〜DEATH.
19XX年ある秋の終わり、やや早い日暮れ時に私が乗り込んだその列車の名は、「法に逆らう者」といった。 その行先は「未来」「幸せ」と書かれていた。
いつ頃だったろうか、私が列車から降りたのは?それとも、切符を持っていないという理由で無理に降ろされたのだったろうか。
20XX年今もその列車は走っている。その列車の名は「法に逆らう者」という。その行先は「未来」「幸せ」と書かれている。
しかしもう線路は残り少ない;ずっと走り続けているのにも関わらず、絶対に終点に着かないアキレウスの亀だ。
腐った果物〜TONGUE
元素の炸裂、それが何を意味するにせよ、結合された質量がもうこれ以上宇宙の内で存在できなくなる、
存在することに耐えられなくなる、永遠の時において、無限の領域において、混沌(カオス)としての自己自身に耐えられなくなる、
その時元素は炸裂し「自滅」する、と思われる。自滅、これこそ唯一の適切な表現だろう。
そして炸裂した存在は過去にも全く存在しなかったかのように消滅するだろう。なぜならこれらには名前が無いからだ。
労働〜PLEASURE
車のタイヤ交換、バイクのオイル交換、然るべきボルトを回す方向が逆ならば、ボルトは折れる。
力をかけて回す方向が間違っていたならば、無理やり回し続けたならばそうなる。
火遊びをする子供を見たら、火事になると思う。ガスが漏れて火花が散れば爆発する。
このように危険を察知する。宇宙の崩れた比例は終わりにおいて崩壊し混沌に戻る。
CANON〜勃起
「祭り」「祝」といった語を見ると、私は磁石のS 極とN極が反発するように私の精神とそれらの概念が強く反発する力を感じる。
同じように、ゴルゴンの首を見た人間は恐怖によって石と化した;私は聞く、私は聞く。人間の口から発せられる言葉を。
私は見る;それらの口が発する言葉の源なる心を。私は見る。乳首が先頭切って質量界に楽園を築いて全地を惑わすのを。
呼吸すべし、呼吸すべし;最初にして最後の生きていることの証が、息であるからには。
予告〜NOTHING
生ける者らすべての上に重くのしかかる死、死の恐怖が我らを覆っている。憐れなる我ら、常に脅かされ、恐怖より逃れんとする。
目には見えない死なるもの、そもそもこの者は何者ぞや。空気にも似て大気中に充満す。
神楽奏で円満に笑い声高らか「未来」「幸福」「夢」「子孫」「繁栄」と言わんぞや、そは霞の驟雨に変ずるにも似て乙女の尻の穴に銀の網糸巡らす。
これぞあたのぉるの錬金術列車、恥かなぐり捨つる高校生か。アーメン。