詩 【Book of Jasher】「義人の書」洋書レビュー〜退屈な歴史書の中に奇妙な果実を拾う 概要今回は実に退屈な本の紹介。"Book of Jasher"は旧約聖書の各部分で言及されている書物の1つであり、現存する唯一の本だそうだ。これの英訳がすごく低価格だったために、衝動買いしてしまった。内容は一言でいうと創世記と出エジプト記の... 2020.02.24 エッセー詩
哲学 【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA X.〜火には火を、水銀には水銀を与えよ、そして君は満たされる "Da ignem igni, Mercurium Merucurio, et sufficit tibi."加算第4の”兄と妹の結合”にもニュアンスがやや似る。火には火を与え、水銀には水銀を与えよ。与えよ、と書いたが同じものに同じものを足... 2020.02.17 哲学
哲学 【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA.IX〜老爺を木と共に露の家に閉じこめよ、その実を食べ彼は若返る "Arborem cum fene concludein rorida domo, et comedens de fructu ejus fiet juvenis."露露は『沈黙の書』でも言及されている聖書の神の恵みに他ならない。息子を祝福... 2020.02.16 哲学
エッセー 「禁欲」と「節制」の違い〜欲望に忠実なのが節制、嘘を付くのが禁欲 「禁欲」「節制」について、難しくないエッセー風の論考。禁欲「禁欲」とは己を欺き、己の欲望を捻じ曲げ、押し隠そうとすることである。例えば友達から詰られ、馬鹿にされるとする。君は腹が立つとする。ならば相手に報復すべきである、しかもこそこそせずに... 2020.02.15 エッセー
哲学 【第三エノク書】グノーシス的カバラ・ヘブライズム文書の最高傑作!! "The complete book of Enoch"なる本を、これで一読できたのであるが、これは私の”The best book" オブ・洋書の一冊に入る。The best book of 洋書の条件は、読むのに辞書引きや文体解読などの... 2020.02.13 哲学評論
哲学 【第二エノク書】感想・レビュー あるいは古代人の感覚について 黙示「第一」のレビューでエノク書がやや退屈でつまらないと書いた。続けて「第二」を読み進めながら、あまりのくだらなさに挫折しそうになった時、某サイトでエウアゲリオスの『覚知者』(Gnousticus)という著作を読み、非常な衝撃を受けた。する... 2020.02.10 哲学評論
哲学 【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA VIII.〜1個の卵を取りそして火の剣で打て "Accipe ovum et igneo percute gladio."概要このエピグラフは「逃げるアタランテ」でも最もポピュラーではないだろうか。澁澤龍彦の紹介で掲載されたこともある、この絵はどのようなものかというと;画面左側に暖炉の... 2020.02.09 哲学
哲学 【第一エノク書】旧約聖書外典レビュー・感想〜「エノク書」って大体どんな本? 概説講談社文芸文庫旧約聖書外典(下)に収録されているらしい『エノク書』;この本にはいくつか種類があるようでややこしい。また文芸文庫は高価であり教文館のもまた然り。こういう時はどうするか。基本的に聖書関係の本は、解説は抜きにして中学程度の英語... 2020.02.08 哲学評論
哲学 【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA VII.〜若い鷹は巣から飛ぼうとし、再び巣中に落ちる "Fit pullus a nido volans, qui iterum cadit in nidum."巣この絵は高い山の頂きに作られた巣の中に2匹の鷹の子が書かれている。1匹は翼が育ち巣から飛び立とうとするのだが、もう1匹がまだ発達が... 2020.02.07 哲学
哲学 【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA VI.〜あなたの金を葉の繁る白い大地に撒け "Seminate aurum vestrum in terram albam foliatam."絵この絵はこういうイメージである;農夫が籠を片手に畑を歩きながら、作物の種子の代わりに金貨と思しき小さな丸い円盤を撒いている。背景は田園風で... 2020.02.06 哲学