哲学

「場所について」ヘルメス・トリスメギストスおよびアリストテレスの教義

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場所から導かれる思考

場もしくは場所、これはその中で事象が変滅する3次元空間としての意味あいがある。

ヘルメス文書やアリストテレスも場もしくは場所について論じた。

ヘルメス文書においては論文ではなく教義ではあるけれども。

アリストテレスは場所を無限であると定義した。周知の通りの概念だ。

小さい頃カン蹴りで遊んだ場所も、彼女と初めてキスした場所も、犯罪によって命を奪われた場所も。

生まれた時の場所も、結婚した時の場所も、あらゆる場面は全て場所の中にある。

これらは全て時間による生成と呼ばれる現象だ。

すなわち生成とは時間の変化過程内における原子の流動だからだ。

ともかく生成は場所の中で行われ、場所は共通の概念である。

生成の種類

そして生成は地上の生成と天上の生成に分かれる。

地上の生成は生老病死に支配されるが、天上の生成は不死である、というのが古代からの説だ。

なぜなら太陽、月、空、星は老いず若々しく美しいままだからだ。

子供の頃見た太陽と80歳になって見る太陽に何か変化があるだろうか。

また大空や星や月が、18歳の時に見たのと50歳になってから見たので違うだろうか。

古代人が天上の生命体を不滅と定義したのも頷ける。それらは紀元前から何も変わっていない。

世界・コスモス

ヘルメス文書では天上の生成を世界・コスモスと呼ぶ。またホメロスの詩ではイーリアスやオデュッセイアでコスモスの力が描かれている。

英雄たちが困った時や歴史に重大な変化を及ぼす瞬間に神々が地上に突然降りてきて、死すべき人間に強力な作用を及ぼす。

これがエネルゲイア・諸力と呼ばれるものでホメロスの詩はエネルゲイアを歌ったものだと私は思っている。

エネルゲイアは天から地上に降ってくる強力な作用力のようなものである。何も難しいことではなく、私たち人間が朝起きて夜寝るまで蟻のように忙しく活動するのも、太陽が運行しているからであり、天体の運動なしには歴史も社会も何もありえないからである。

このようにより弱い力はより強い力によってしか動かされない。弱い力が強い力を動かすことはできない。

またアリストテレスはより強い力が弱い力に作用を及ぼすのであるならば、最初の力は不動の一点から発するのでなければならないと言っている。

永遠・アイオーン

コスモスは時間の中にあり、時間は永遠・アイオーンの中に。アイオーンは神の中にある。ヘルメス・トリスメギストスの教えである。

ヘルメスの教義はグノーシス派のカテゴリーに含まれることもあるが、グノーシスとはギリシャ語で認識を意味する。

つまり教えといっても救われるためのとか、天国に入るためとか、不老不死になるためのとかの教えではない。

あるがままの世界を認識することを説いているにすぎない。

あるがままの認識は簡単なようで最も困難な悟りなのである。

ウィリアム・ブレイクの詩を聞くが良い。

if the doors of the perceptions were cleansed everything would appear as IT IS, infinite.

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