哲学的偏見

哲学的偏見

プラトン『饗宴(シンポシオン)』レビュー|エロスと両性具有、ダイモーンの神話的対話

プラトン『饗宴』レビュー|エロスと両性具有者、そしてダイモーンの神話的対話はじめに:異色の対話篇『饗宴』『饗宴(シンポシオン)』は、プラトンの対話篇の中でもひときわ異彩を放つ作品です。舞台は、ソクラテスをはじめとする哲学者や識者たちが集う宴...
哲学的偏見

出エジプト記をヘルメス的に読む|モーゼの奇跡と隠された象徴

ヘルメス・トリスメギストスと学ぶバイブル解釈(2)|『出エジプト記』と二重の啓示Exodus:脱出の神話とその象徴旧約聖書の『出エジプト記(Exodus)』は、モーゼとアロンがファラオに対して何度も謁見し、神の命によってイスラエルの民をエジ...
哲学的偏見

バイブルは書物である|ヘルメスと読む『出エジプト記』と神の声

ヘルメス・トリスメギストスと学ぶ|バイブル解釈(1)〜言葉としての神、書物としての聖書アートとして読むバイブルバイブル(いわゆる「聖書」)という書物は、単なる宗教文書ではない。数千年の時を経て書き継がれ、世界中で読まれ続けてきたテキストは、...
哲学的偏見

プラトン『クリトン』レビュー|ソクラテスが逃亡を拒んだ理由とは?

【プラトン】「クリトン」レビュー|国家の法とダイモンに従うソクラテスの選択プラトンによる対話篇『クリトン』は、その短さとは裏腹に、非常に濃密な哲学的テーマを内包しています。舞台はソクラテスの死刑が決定した後、彼の友人クリトンが牢獄を訪れ、脱...
哲学的偏見

 【チベットの死者の書】ちくま学芸文庫版〜詳細考察

【チベットの死者の書】ちくま学芸文庫版〜詳細考察本の全体構成ちくま学芸文庫『チベットの死者の書(バルドゥ・トェ・ドル)』は、三巻構成となっている。 第一巻:チカエ・バルドゥとチョエニ・バルドゥ 第二巻:シパ・バルドゥ 第三巻:祈願の文書カタ...
哲学的偏見

プラトン『エウテュプロン』レビュー|ソクラテスが問い続けた「敬虔」とは何か?

【プラトン】『エウテュプロン』レビュー|敬虔とは何か?問答から逃げた男プラトン全集 第1巻より岩波書店の『プラトン全集』は、日本中の図書館を静かに照らす知の宝庫です。中でも第1巻はソクラテスの裁判前後のエピソードがまとめられていて非常に人気...
哲学的偏見

 【ヘルメス文書】ヘルメス・トリスメギストスの神秘思想とグノーシス的知識の世界

【ヘルメス文書】ヘルメス・トリスメギストスの謎に包まれた神秘文書とははじめに――神と知の融合体としてのヘルメスヘルメス・トリスメギストスとは、ギリシャ神話のヘルメス、ローマ神話のメルクリウス、そしてエジプト神トート――この三者が同一視され融...
哲学的偏見

 チベット仏教とマンダラの意味|『チベット死者の書』から読み解く意識の旅

チベット仏教【マンダラ】の意味〜『チベット死者の書』についての考察マンダラの視覚的効用ちくま学芸文庫版『チベット死者の書』(1991年、川崎信定訳)には、解説用として3枚のマンダラ図が収められている。チベット密教の実践者たちが、精神統一や瞑...
哲学的偏見

デカルト名言集【方法序説】──あまり知られていない第3部を掘り下げてみる

デカルト名言集【方法序説】──あまり知られていない第3部を掘り下げてみる無駄なページのない本ちくま学芸文庫『方法序説』の第1〜第3部は、一見すると淡々とした自伝的エッセイのようにも読める。かつて筆者も「ブログ的であまり面白くない」と書いたこ...