【ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム】伝説のMOBAゲームを振り返る
※本記事は、Blizzard社がかつて運営していたオンラインMOBAゲーム『Heroes of the Storm(ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム)』の記録と考察です。サービスは2022年をもって実質終了しましたが、そのゲーム性と熱狂は今なお語り継がれています。
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MOBA界の異端児、HOTSとは?
『ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム』(通称:HOTS)は、アメリカ・Blizzard社が手がけたMOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)形式の対戦型ゲームです。『ディアブロ』、『スタークラフト』、『ウォークラフト』、『オーバーウォッチ』などBlizzardの人気キャラクターたちが夢の共演を果たすクロスオーバー作品でした。
基本プレイ無料でありながら、非常に奥深いチーム戦略性と個性豊かなヒーローデザインで、多くのファンを獲得しました。
独特のゲームシステム
HOTSは5対5のチーム戦で、以下のような特徴的なゲームモードを備えていました:
クイックマッチ(気軽に5人vs5人) ドラフト戦(敵チームとのピックバトル) ランク戦(MMRによる昇格降格システム) AI戦やトレーニングモードも完備
特徴的だったのは「チーム全体でレベルを共有する」点で、個々のスコアよりも全体戦略が重視されました。
ドラフト戦のスリルと緊張
ランキングモードでは、事前に敵のピックを見ながらヒーローを選ぶ「ドラフト」が行われ、戦略性と駆け引きが要求されました。
時には「自分が使いたいヒーロー」ではなく、「チームに必要な役割」を優先せねばならず、その選択が勝敗に直結しました。自己中心的なプレイは罵倒の嵐を招き、”Noob”や”Troll”といった非難が飛び交うこともしばしば……。
基本ルールと勝利条件
マップは複数のレーン(通路)で構成されており、敵陣の「コア」を破壊することが勝利条件です。
序盤はいかに早くチーム全体のレベルを上げるかがカギ。中盤で開放される「アルティメット能力(ULTI)」をめぐるタイミング戦も見逃せませんでした。
無課金でも実力勝負!
HOTSはPay to Win(課金すれば強くなる)ではなく、**あくまでプレイヤーの実力がものを言う**ゲームでした。課金はスキンやヒーロー開放に限られ、ゲーム内で得られるゴールドでも充分にやりくりできました。
今、なぜHOTSを振り返るのか?
『HOTS』は2022年に公式大会やアップデートを終了し、静かに幕を閉じました。しかし、ただのMOBAでは終わらなかった。
Blizzard作品の枠を超えた”お祭り的ゲーム”でありながら、深いチーム戦略と美しいマップデザイン、独自の勝利条件をもった希有な作品でした。
MOBA全盛期に咲いた、ある意味もっとも異端で、もっともユニークなオンラインゲーム。それが『ヒーローズ・オブ・ザ・ストーム』だったのです。
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