Exodus
出エジプト記Exodusには執拗なモーゼとアロンの訪問により、ファラオとエジプト全土が災いに晒される様が描かれる。
アロンというのは口下手なモーゼを助ける彼の兄弟だ。すなわちモーゼが語るべきことをLordがモーゼに啓示し、話すことが苦手なモーゼの代わりに喋り上手なアロンを連れて行けというのであった。
というのも使命を命じられたにもかかわらずモーゼはカンベンしてくれとLordに言ったからだ。Lordは怒りアロンを連れて行けと答えたが、実際にはモーゼがしっかりと喋っていたようだ。なぜならファラオは高貴な国の王だが、モーゼはただの家畜慣らしでしかなかったからだ。そりゃあビビっても仕方がない。
Meeting Pharaoh
二人はエジプトで惨めな奴隷労働に明け暮れるイスラエルの民を連れ出すため、ファラオに謁見する。案の定ファラオはふざけるなと断る。Lordが言った通りである。
LordによればLordが偉大な力を見せつけるためにわざとファラオの心を硬くしたのである。
モーゼはその後様々な超常現象を王の前で行うのであるが、その前にモーゼには二つLordによる記しがあった。
Two Signs
一つはモーゼが手に持っていた杖であるが、これをLordに言われるがままに地に投げるとそれは蛇になった。
モーゼは恐れて蛇から逃げた。Lordは言った。手を伸ばしてその尻尾をつかめ。すると蛇は元の杖に戻った。
これは一体何を意味するのか。ただの手品か。
またLordは言った。お前の手を懐に入れろ。
モーゼが手を懐に入れると、手は癩病に犯されて真っ白になった。Lordは再びモーゼに言った。もう一度手を懐に入れろ。
モーゼが癩病にかかった白い手を再び懐に入れ、もう一度取り出すとそれは元のような肉になっていた。
これは一体何を意味するのか。ただの手品か。
それともヘルメス・トリスメギストスが語るような隠された意味があるのか。
わからない。ただ面白い話だとは思う。同じようにモーゼとアロンはファラオの前でしつこいぐらいに大掛かりな手品を披露するのだった。
Great Signs
カエルの雨、血の雨、イナゴの大群など面白いので時間があったら読んでみてほしい。災いはどんどんエスカレートしていき、ラストが特にひどかった。
Lordはエジプト全土に暗黒をもたらし、真夜中に全ての家の初子を殺した。貴族から罪人まで、動物までも全てのエジプトの初子を。そのため真夜中に大きな叫びが起こった。
しかしイスラエル人の家の門には選別された動物の血が塗られていたので、Lordは殺さずに通りすぎたのである。