2025-04

思考の化石

【戯論】坐禅・仏教・荘子──夢のなかの現実を撃つ哲学的エッセイ

心臓は電気で鼓動する。何も書く気がしない。だが更新を絶やすわけにもいかない。だから今日は「読書感想」という枠を超え、あえて“オリジナル”の思索を書いてみる。最近では、読んだ本に頼らず文章を成り立たせることが難しくなってきた。さて、夢の中でさ...
小説の闘牛場

【お前が犯人だ】ポーの異色短編──“いい奴”の仮面と腹話術による真相

エドガー・アラン・ポーの1844年の短編「お前が犯人だ」"Thou art the Man"(原題)の紹介。皮肉と錯誤に満ちたこの物語では、善良を装う偽善者が、読者の予想を超える方法で暴かれる。“いい奴”の仮面この短編には偽善者というものの...
小説の闘牛場

 【アモンティリャアドの酒樽】ポーが描く笑顔と完全犯罪の恐怖

エドガー・アラン・ポーの短編集を“有名作品の影に隠れた真珠”まで含めてじっくり味わうレビューシリーズ。今回は「アモンティリャアドの酒樽」の紹介。笑顔の裏に潜む殺意奴が憎い。殺したい。恨みがある。大嫌いだ。主人公がそんな思いを抱いたのはフォル...
評論詐欺

ワーグナーが語るベートーヴェン──ボードレールも魅了された芸術の本質

ワーグナーが語るベートーヴェンあのワーグナー──ボードレールやニーチェも熱狂し、ビアズレーの挿絵などでも知られるこの巨匠が、実はベートーヴェン論を書いていたのをご存知だろうか? その名もズバリ『ベートーヴェン』。タイトルはシンプルだが中身は...
詩煩悩

「歩きスマホ」を150年前に予言?ボードレール『七人の老爺』のビジョン

パリの街角に現れた異形の老人たちシャルル・ボードレールの詩集『悪の華』に収められた「七人の老爺」──この不気味な散文詩では、パリの街をさまよう主人公(=ボードレール自身)が、奇妙な体験をする。疲れ切った心と頭の中で言い合いながら歩いていると...
小説の闘牛場

【エドガー・アラン・ポー短編集】推理・恐怖・終末──名作レビューまとめ

【エドガー・アラン・ポー短編集】推理・恐怖・終末──名作レビュー集当ブログでも特に人気の高い、エドガー・アラン・ポー短編レビュー集です😉ポーの怪奇、推理、終末テーマを幅広く紹介しています。お気に入りをぜひ探してみてください。【エドガー・アラ...
哲学的偏見

【異質的なもの】廃れた神々と、私たちの忘却──科学時代を超えて

【異質的なもの】廃れた神々と、私たちの忘却形容詞──脳髄への注射この世には注射針を使う薬や、飲み下す薬があるが、最も劇的なものは目と耳から入る薬だ。なぜなら、それらは直接、脳に作用するからである。「神」や「神々」という単語も、とうの昔に役目...
哲学的偏見

【終末の正四面体】焼肉と脂肪に満ちた80年後の覚醒

【戦後80年の幻】崩れた平和、燃える脂肪──焼肉の時代の終わりに時間という立方体まず、あなたの頭の中に「立方体」を思い浮かべてほしい。これはあなた自身の「時間」である。このキューブは他の誰にも見えず、ただあなたの内側にだけ存在する。だがある...
詩煩悩

【聖体拝受と自然の恵み】パンとワインが築く肉体と永遠の命

口御身らよ、耳を傾けよ──われらは飲み物と食べ物によって造られし者なり。 初めより、われらは口を与えられた。口より飲み物食べ物を受け、腹に納め、後には排す。 胃袋もまた、天地創造の設計により賜りし器なり。われら、口と胃袋を与えられし者は、日...
詩煩悩

骨⇔肉&言葉の斥き⁅一⁆胆色スピリット※Hermes-Metatron-Invisible-Darkness※

※本稿は、骨・肉・スピリットの三位的構造と、それに付随する言語機能の崩壊過程を考察対象とし、Hermes-Metatron-Invisible-Darknessを語り手とする寓意的対話形式を通して、グノーシス派思想におけるプルローマ崩壊とデ...