評論

666について

Revelation666は”獣の数字”あるいは”人間を表す数字”としてヨハネの黙示録に述べられている数であるが、この解釈を巡っては、ミヒャエル・マイヤーの錬金術の書「逃げるアタランテ」でも述べられているように、哲学者の薔薇園の門を通るので...
評論

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Hermes-Metatron-Invisible-Darkness said to me;Flesh子よ、生き物のからだは人も獣も骨と肉から成る。では骨、肉とは何か。わからないです。私に言えることは、骨、肉というエッセンスにそれぞれ名前が...

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ『大理石』註解:(1)

フランス語原文と澁澤龍彦訳両方を用いて、『大理石』を可能な限り註解する。GSマンディアルグというひとは、極めて慎み深い師父である。ゆえに小説と呼ばれる形で遺された『大理石』という本の書き出しは「白痴」からスタートする。L'idiot du ...

【Book of Jasher】「義人の書」洋書レビュー〜退屈な歴史書の中に奇妙な果実を拾う

概要今回は実に退屈な本の紹介。"Book of Jasher"は旧約聖書の各部分で言及されている書物の1つであり、現存する唯一の本だそうだ。これの英訳がすごく低価格だったために、衝動買いしてしまった。内容は一言でいうと創世記と出エジプト記の...

【John Milton / Paradise Lost】ミルトン「失楽園」洋書レビュー

謝罪ブログ開始初期の頃に書いた「失楽園」の記事で、私は"Paradise Lost"の英語は一般的な能力で解読可能だと書いてしまった。ここに謝罪しなければならない。通し読みもせず、Wikipediaの記事を見てそう書いたのである。さて一度は...
哲学

【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA X.〜火には火を、水銀には水銀を与えよ、そして君は満たされる

"Da ignem igni, Mercurium Merucurio, et sufficit tibi."加算第4の”兄と妹の結合”にもニュアンスがやや似る。火には火を与え、水銀には水銀を与えよ。与えよ、と書いたが同じものに同じものを足...
哲学

【ATALANTA FUGIENS】「逃げるアタランテ」EMBLEMA.IX〜老爺を木と共に露の家に閉じこめよ、その実を食べ彼は若返る

"Arborem cum fene concludein rorida domo, et comedens de fructu ejus fiet juvenis."露露は『沈黙の書』でも言及されている聖書の神の恵みに他ならない。息子を祝福...
エッセー

「禁欲」と「節制」の違い〜欲望に忠実なのが節制、嘘を付くのが禁欲

「禁欲」「節制」について、難しくないエッセー風の論考。禁欲「禁欲」とは己を欺き、己の欲望を捻じ曲げ、押し隠そうとすることである。例えば友達から詰られ、馬鹿にされるとする。君は腹が立つとする。ならば相手に報復すべきである、しかもこそこそせずに...
評論

【殉教】について〜(これは過激な記事とは違います)

信仰西暦3〜4世紀、キリスト教が社会的に認められることによって迫害が消され、神の国を求めてこの世をさすらう信徒らは死に場所を失う。生きていても意味がない、異質な人々と暮らすのが辛い。斬首・火炙りetc、どんな形にせよ、一気に神への信仰を表現...
哲学

【第三エノク書】グノーシス的カバラ・ヘブライズム文書の最高傑作!!

"The complete book of Enoch"なる本を、これで一読できたのであるが、これは私の”The best book" オブ・洋書の一冊に入る。The best book of 洋書の条件は、読むのに辞書引きや文体解読などの...