哲学的偏見 逆十字と逆五芒星──二つの“逆”が示す象徴解釈の分岐 逆十字と逆五芒星──二つの“逆”の違い序:すべての“逆”は同じか?十字を逆さにした図像と、五芒星を逆さにした図像。どちらも現代のポップカルチャーやホラー映画では「悪魔的」「不吉」の代名詞として扱われる。しかし歴史を紐解けば、この二つの“逆”... 2025.08.21 哲学的偏見
哲学的偏見 バフォメット再考──山羊はなぜ境界を越えるのか?象徴・聖書図像・逆五芒星の必然 バフォメット再考──山羊はなぜ境界を越えるのか?序:縁(ふち)を生きる動物山羊は崖の 縁 に立つ。草木の届かぬ岩肌を選び、平地の常識を軽々と裏切る。象徴としての山羊は、古来「境界(リミナル)」の動物だった。性と禁欲、聖と俗、上(山)と下(谷... 2025.08.21 哲学的偏見
哲学的偏見 サバトと逆さ儀礼──黒ミサに見る聖なる秩序の転倒と隠された力 サバトと逆さ儀礼──聖なる秩序を転倒する祝祭序:逆さの祭り秩序ある宗教儀礼は、人間を共同体と神の秩序に結びつける。だが、その秩序を意図的に転倒させたとき、何が起こるだろうか?中世ヨーロッパで恐れられた「魔女のサバト」では、しばしば「逆さミサ... 2025.08.21 哲学的偏見
哲学的偏見 鏡と悪魔──なぜ“逆さ”は呪術的なのか?民俗と神秘思想にみる反転の力 鏡と悪魔──なぜ“逆さ”は呪術的なのか?序:反転が生む不気味さ私たちは日常的に鏡を覗き込む。そこには自分と同じ顔が映っているはずなのに、どこか“異界”の気配を帯びている。その理由は単純だ──鏡像は現実を「反転」させるからだ。正しい世界がひっ... 2025.08.21 哲学的偏見
哲学的偏見 クリフォトとは何か──生命の樹の裏面に広がる影のカバラ体系 クリフォト──生命の樹の“裏側”に潜む影の体系序:影は秩序をなぞる私たちは秩序に惹かれる。幾何学、比例、そして宗教的宇宙観。カバラの「生命の樹(セフィロト)」はその極致であり、神から世界へ流れる光と秩序を象徴する。だが完全な秩序は、必ずその... 2025.08.21 哲学的偏見
哲学的偏見 『ヨハネの黙示録』の著者は誰か──匿名の預言者と正典成立の謎を解く 「ヨハネ」とは誰か: 『ヨハネの黙示録』著者論と正典化の経緯新約聖書の最後に収められている『ヨハネの黙示録』の著者「ヨハネ」は、伝統的には使徒ヨハネ(イエスの十二使徒の一人)と同一人物と考えられてきた。しかし、現代の主流な聖書学説では、『ヨ... 2025.08.02 哲学的偏見
哲学的偏見 十字架刑と鞭打ち刑の構造と苦痛──人間の肉体が迎える極限を荘厳に解剖する 肉体の極限――十字架刑と鞭打ち刑にみる荘厳な受難ルネサンス期の宗教画に描かれた磔刑(はりつけ)の場面を思い浮かべてみてください。画家たちは、主イエス・キリストの受難における霊的な崇高さと肉体的苦痛をキャンバス上に荘厳に表現しました。しかし、... 2025.08.01 哲学的偏見
哲学的偏見 般若心経×パンク|仏教と音楽が融合するヤバい世界 「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」──いわゆる般若心経を、私は毎朝毎夕唱えている。若くして亡くなった母のために。始めた頃は真剣そのものだったが、続けていくうちに、だんだんとリズムが歪み、トーンが崩れ、気づけば“歌う”ように読んでしまう。特に、周囲... 2025.07.27 哲学的偏見
哲学的偏見 神殿と人体|ヴィトルヴィウスから秘教思想まで“人間”が神秘図形とされた理由 序:神殿は“建物”か、それとも“身体”か?古代の建築者たちは、神殿をただの物理的構造として設計したのではない。神殿とは「神が宿る場所」であり、同時に「人間の内なる宇宙」を写し出す鏡でもあった。東西の伝統を問わず、人間の身体と神殿建築が相似形... 2025.06.08 哲学的偏見
哲学的偏見 カドゥケウスvsアスクレピオスの杖|混同された象徴と医療マークの真実を解説 序:あなたの見ている“医療マーク”は間違っている?病院のロゴ、救急車のマーク、薬局の看板──そこに描かれているのは「杖に巻き付く蛇」、あるいは「翼のある杖と2匹の蛇」だろうか?この2つの図像、「アスクレピオスの杖」と「カドゥケウス」は本来ま... 2025.06.08 哲学的偏見