「小説」 一覧

【マンディアルグ】「大理石」 Ⅳ. 証人のささやかな錬金夢〜註釈(1)

2018/11/26  

マンディアルグの奇妙な長編小説『大理石』の第4部 ”証人のささやかな錬金夢” ( Petite oniroscopie du témoin) の註釈;しかし作者本人が述べているように主人公のフェレオル ...

【マンディアルグ】「大理石」Ⅴ. 死の劇場 〜 粗筋と解読

2018/11/11  

『大理石』は難解な小説であるが、第5部「死の劇場」は中でも一番難しい内容だと言える;今回はこの第5部を筆者なりに解読する試みとなるが、作者の”意図”は隠されておりただの”推測”で終わるかもしれない。 ...

【マンディアルグ】「大理石」II. ヴォキャブラリー 荒筋と解説

2018/11/06  

アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの『大理石』とはどんな本なのか;小説である。長編であるが中身はいくつかの短編が一続きになっているような体裁。その中から第2部「ヴォキャブラリー」を紹介する。 概要 ...

【三島由紀夫】「金閣寺」〜完全な変質者による完全なる変質者の書

2018/10/26  

巡り巡って三島由紀夫氏の「金閣寺」を再読した;そもそも私が初めてまともに三島作品を読んだのがこれであったから、1回目は何が何だかわからず、ただ文章に圧倒されただけであった。 その後氏について作品を読み ...

【三島由紀夫】「獣の戯れ」レビュー〜凶器”黒いスパナ”にこもる太陽の燃える熱気

2018/10/24  

しばらくぶりの三島由紀夫レビュー。この作品は以前読んでいたがレビューは書かなかった。同じようなものに「美徳のよろめき」「青の時代」「宴のあと」なども読んだけどレビューしてないのがある。 谷崎源氏などに ...

谷崎潤一郎【卍】(まんじ)あらすじ・感想〜朦朧とした意識で見る愛しい女の残酷

2018/10/20  

谷崎先生40代頃の傑作「卍」(まんじ)は、例によってひらがなを多用し句読点を省いた語り口の文体だが、女性の関西弁による告白の形をとっている。初めからずるずると引き込まれてしまい止められなくなるが、後半 ...

谷崎潤一郎【蘆刈】(あしかり)〜十五夜の月見の晩に出会った男の語った源氏風の恋物語

2018/10/18  

谷崎潤一郎氏のそこそこ短い小説「蘆刈」のあらすじと簡単な感想を述べる。 あらすじ そもそも洒落た題名の意味が現代人にはよくわからないであろう;話の中で主人公が蘆のたくさん生えた川の中の洲に佇んで月を眺 ...

谷崎潤一郎訳【源氏物語】「夕顔」〜愛人を取り殺した魔物が出る話

2018/10/16  

原文の魅力 ”原文”の持つ魅力というものに取り憑かれ、ここのところ日本文学にハマっている。谷崎潤一郎がその生涯3回目の現代語訳を試みた『源氏物語』は、谷崎氏の訳を原文で読むことができる;原文の原文、『 ...

【泉鏡花】「龍潭譚」(りゅうたんだん)〜謎の羽虫が飛び交う野道

2018/10/07  

「龍潭譚」(りゅうたんだん)は明治29年発表の短編小説;かの澁澤龍彦も三島由紀夫との対談で、鏡花を初めて読んだのがこれだったと語っている。 ●参考記事→澁澤龍彦【三島由紀夫おぼえがき】中公文庫版〜レビ ...

【谷崎潤一郎】「細雪」(ささめゆき)〜遅すぎる婚活・昭和初期バージョン

2018/10/03  

この作品は谷崎先生が第2次世界大戦中、戦火を逃れながらひたすら書き綴った長編小説の名作。中央公論に掲載されわずか2回で軍部の干渉に遭い発表中止さるるも、先生は作品を書き続けた。 幸子のモデルは谷崎松子 ...

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