ダンテ【神曲】まとめ(3)〜「地獄篇」第4歌・第5歌・第6歌

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第4歌〜リンボ

今回は34歌ある地獄篇の第4歌から6歌までレビューしよう。第4の歌では、とぐろ状の地獄の谷の第1の谷が描かれている。誠に不可解な第4歌は、プラトンやソクラテスやユークリッドなど、キリストが生まれる以前に存在した偉人たちが地獄のリンボにいるという設定である。

ホメロスや師匠のウェルギリウスもリンボの住人なのである。これは当時の教会がキリストの洗礼を受けない者は皆地獄に落ちると説いていたため、ダンテの苦渋の設定であろう。彼らキリスト以前の智者たちは地獄は地獄でも、辺境で城の中に住み、光によって照らされているのである。

キリストは救世主であるかもしれぬ。しかしキリストが生まれる前の人間が全員地獄に落ちるというのは、中世の迷信ではないのか。そう感じた。

第5歌〜ミノス

5歌では地獄の第2の谷が描かれている。すなわちミノスという怪物が待ち受けていてやってくる罪人どもを問いただし、その尾でもって縛り上げ罪状に応じた深さの谷へ投げ込むのだ。ミノスなのかミノタウロスなのか定かではないが、ミノタウロスはゲームなどに出てくる顔が牛の男である。

この谷の目玉は生前に不倫をし旦那に殺された義理の兄妹が、二人仲睦まじく罰せられているところである。

ちなみにギリシャ神話の王ミノスはポセイドンから授かった牡牛をケチったため海神の怒りを買い、妻である王妃が牛に惚れるようにした。王妃は工匠ダイダロスに相談して牡牛の張形を造ってもらいこれと交わり、ミノタウロスが生まれたとされる。ミノタウロスはさらにダイダロスの迷宮に閉じ込められた。

第6歌〜ケルベルロス

第3の谷が描かれる6歌では生前大食らいだった罪人が三つの頭部を持つ地獄の犬、ケルベルロスに吠えられ責められている。

イタリアはメシが旨いから食い過ぎても仕様がない。ケルベルロスは罪人に噛み付き喚きたて、爪で腹と背中を引き裂くのだった。

そして痛めつけられ横たわる亡者らと憂鬱に湿った大地に、ディアブロ2のマップのような黒い雨が降りしきり大気は悪臭で満ちる。

この三つ頭の番犬は有名だしゲームに出てきまくるから説明はいらないだろう。

最後の審判

第6歌ではまた、最後の審判について少し記述がある。つまりその時墓穴の死者たちが蘇り、神の前に立ち裁きを受けるというもの。

こちらも洗礼云々と同じく中世の迷信ではなかろうか。仮に最後の審判とか怒りの日と呼ばれる時がいつか来るとしても、そのようなアニメみたいな展開にはならないと思うのだが。

ではこの続きはそのうち、いつか。ダンテ「神曲」は全部で100歌あるのだから!

◯『神曲』まとめコンプリートしました。「地獄篇」はこちら→ダンテ【神曲】「地獄篇」〜まとめのまとめ〜

 

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